東京都東久留米市の「グループ・中国だい好き」です。中国がだい好きな方々とのネットワーキングを大切にします。


by zuixihuan

帰国のごあいさつ



帰国のごあいさつ

                             内田 知行

 1年間の研修生活をおえて、2009年3月末に中国重慶市から帰ってまいりました。この1年間は、重慶師範大学文学与新聞学院の客員教授兼同大学附置の「重慶市抗戦文史研究基地」客員研究員として、充実した研究生活を送ることができました。1年間ずっと中国で生活するというのは、初めての体験でした。終わってしまえばあっという間です。
 
1年の滞在中には劇的なできごとがありました。5月中旬には四川省の大地震があり、8月には北京オリンピックがありました。
地震が起きた直後には、日本のたくさんの友人の皆さんから安否を問うお電話やお便りを頂きましたこと、心から感謝しております。重慶市でもそうとうに揺れましたが、幸いと被害はありませんでした。
当日私は南京市におりまして、揺れは感じませんでした。しかし、テレビや新聞では当夜からつぎつぎと被災地の詳細な報道があり、たいへんなことが起きたと思いました。四川省の被害を全国民の被害としてとらえ直すという視角からの震災被害の報道は、秋口ぐらいまで続きました。そして、「志願者」(ボランティア)と「中国、加油」(中国、がんばれ)という新語が全国に広がっていきました。

後者は、北京オリンピック中は、文字通りの熱狂的なスローガンとして全国津々浦々で叫ばれました。在住外国人としては、中国がメダルを取りすぎて「加油」の気分は削がれましたが。ド派手なオリンピック開会式は、重慶市郊外の武隆県のホテルのテレビで観ていました。その後の1週間は、同県の仙女山国家森林公園のなかにある民宿で避暑をしていました。テレビでオリンピック観戦をしたり、読書をしたりして、息子と過ごしました。

b0098096_951327.jpg9月下旬から10月初めまでの8日間は、「グループ中国だい好き」の旅行団の皆さんと再会することができました。地震による負傷児童を児童病院に見舞ったことや、釣魚城古城や大足石刻を観光したことも、楽しい思い出です。

 (釣魚城古城の護国門で)








私自身は、重慶市図書館や重慶市の公文書館にでかけて史料を筆写したり、コピーしたりという研究三昧の生活をしていました。外地にでかけたのは、5月に約3週間南京に出掛けた以外は、成都に1週間ずつ2回史料集めに行っただけでした。日中戦争時代の重慶地方史の研究史料を集めておりました。昆明や貴陽にも出掛けたかったのですが、その時間が取れなかったのが心残りです。でも、史料集めをつうじて重慶の多くの研究者と知合えたのは大きな収穫でした。

昨年の12月上旬には「重慶市抗戦文史研究基地」の主催したシンポジウムがあり、私も参加する機会を得ました。重慶や成都からいらした中国人の研究者と交流しただけでなく、日頃は重慶では会う機会のない日本の研究者にもお会いしました。シンポには、北京に留学中の郷右近京子さんが駆けつけてくれましたし、東久留米市在住の杉本達夫先生にも初めてお目にかかることができました。
1月と2月は、自宅に引きこもって集めた史料の整理や原稿の執筆をしているうちに過ぎてしまいました。3月は、また図書館や公文書館に通って史料の追加収集をしました。というわけで、この1年間はずいぶん昔の大学院生だった頃のような研究三昧の生活をエンジョイできました。
 
最後に、会の皆さん(とアジアンロード)からお預かりした地震被災者への義援金のうちの未執行の残金についてご報告いたします。昨年9月に被災児童にたいして「顔の見える支援」ができたのはよかったのですが、全額執行するタイミングを失ったために、皆さんの善意が宙に浮いてしまいました。この点の不手際をお詫びしなければなりません。
帰国後、幹事の皆さんと相談して、重大な被災地の一つ四川省徳陽市にある第五人民医院に「復旧と医療支援」を目的として寄付するということにしました。 
同医院には、Mさん(男性)という理学療法士の青年がJICAの海外青年協力隊員として勤務しています。
Mさんを通じて話を進めた結果、張紅兵院長より、「感谢你们!」「欢迎来到中国,我们医院!」というメッセージが寄せられました。義捐金はその目的である「復旧と医療支援」のために、リハビリ科で理学療法のための医療機器の購入などにあてられることになりました。後日、第五人民医院より義捐金受領の手紙が届きましたら、改めてご報告いたします。          

(2009.5.5)


(「グループ中国だい好き」会報 『中国だい好き』66号より転載)
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Commented by zuixihuan at 2009-05-16 14:25
お帰りなさい。
by zuixihuan | 2009-05-14 06:13 | お知らせ | Comments(1)