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雲南だより4−(1)

雲南だより4−(1)


中国だい好きの皆さん:


お元気ですか。

私は、また昆明に来て雲南大学の4度目の留学生をやっています。

3月3日に来たのですが、北京で乗り継ぎ便が大幅に遅れ、宿に着いたのは朝の4時半でした。一寸寝て両替や入学手続きをし、久しぶりに近所の日本人と「和民」で食事をしたのですが、そろそろ帰ろうと思っていたところ、蔵族(チベット族)のお客が仲間に入って来て遅くまで日本酒を飲み大騒ぎをしました。また、5日は元宵節で白族の寸さん家族や知人と一緒に白酒を飲みすぎ、最初の1週間はどうも調子が出ませんでした。中国は注がれた酒を飲み乾さなければならず、煙草を吸うときには周りに勧めなければならないので、つい飲みすぎ吸いすぎになります。


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しかも昆明は標高が高いので、少しの酒でも直ぐ酔い、少しの坂道でも息切れをしますが、3週目になりやっと慣れてきした。

昆明は乾季で、毎日雲一つ無い晴天が続き、気温は10度から26度です。外は暑いくらいですが、湿度が低いので日陰や部屋は寒く上着が必要です。来たとき丁度満開だった海棠や雲南桜は散り始め、名前も判らない花が次から次へと咲いています。


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 雲南大学の日本人留学生は、本科生1人語学生2人の3人です。以前は30人位いたのですが激減です。私のクラスは、ドイツ1人、ノルエー2人、タイ1人、ベトナム2人、ミャンマー2人、韓国3人で、バラエティーに富んでいますが、全体的に欧米系も少なくなっています。


 昆明で働いている日本人は、主に飲食店経営か農業関係か日本語の教師かですが、やはり少なくなっています。成都に比べて都市の経済発展が鈍いようで、不動産も新築物件が余り価格も少し下落しており、また市の補助金事業として勢いのあった大規模な有機農法企業も規模を縮小気味です。また、2、3年で家賃を値上げするので、日本料理屋も撤退や場所替えをするところもあります。

 宿舎の雲大賓館が面する文化巷という飲食店や服飾雑貨店が多い賑やかな路地も、間口の大きな店を2,3件に分割して、喫茶店や果物の生ジュース店に変え、一段と若者の通りに代わってきています。以前は珈琲店やスナック店は店数が少なく、主に外国人のたまり場でしたが、中国人の嗜好も変わり、一人っ子政策で中高生の小遣いも増え、様変わりして来ています。


 寸さん(昔日本で実業団マラソンの選手をやり、雲南大学の体育の助教授をしていた女性です)も、校内の図書館の1階と雲大賓館の2階と中庭の3か所に「陽光」という喫茶軽食店を経営していたのですが、今は2か所を閉め中庭のオープンカフェだけにしています。周辺に同じ様な店が沢山出来たことと接待禁止通達の影響が出ているようです。


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 中国では、中国人の身分証を使った様々な事務手続きが簡素化され便利になってきていますが、外国人に取ってはこのサービスが受けられないので逆に面倒くさくなっています。

 成都では、国営のチェンストアー「紅旗」が至る所にあり、其処にETCと同じように航空機、列車、長距離バスの乗車券自動発券機が設置してあり、身分証があれば誰でも買うことができますが、パスポートは使えず、外国人は駅などの発券所にいくしかありません。昆明では「紅旗」はあまり見かけませんので普及が遅れているようです。

 中国の携帯電話は、機器と通話契約(SIMカード)は別売りで、通話料は先にチャージする方式です。半年使わないと自動的に無効になりますので、昆明に来て早速買いに行きました。売る処は至るところに有るのですが、身分証が無いと買えません。外国人はどうするのかと聞くと、小西門という市の中心地にある移動通信の事務所に直接行けということです。

 行ってみますと、係員は手続きが面倒な上に高くつくので中国人の友達に頼めと進めてくれました。契約のパターンが30種類以上ある上に保証金も高いことを知っていましたので、友達に番号を貸してもらうことにしました。

宿の近くの馴染みの新聞販売ボックスでバスの路線冊子を買っていたら、女性が電話番号を買っています。パスポートでも売ってくれるかと聞きますと、売ると言います。但し、電話会社は聯動通信です。30元の保証金と100元の通話料で即購入です。販売員は、カメラとパソコンとIフォーンを使って即手続き完了です。知っていれば簡単だけと、知らないと余計な手間がかかることを痛感します。

 ビザの取り扱いも複雑になっています。以前は2週間のビザ無し渡航をし、現地で簡単にビザが取得できましたが、2013年7月から取扱いが変わり、中国に1か月以上滞在する場合には、入国前にビザを取得することが必要となりました。

今回は、事前にJW202(留学招聘書)を大学から送ってもらい日本の領事館でFビザ(半年の留学ビザ)を取得しましたが、一次旅券(1回入出国できる旅券)しか発給してくれませんでした。そこで入学手続きのときに居留証の取得をお願いしました。従来は、宿舎が大学の施設でしたので写真と400元の費用で、1週間で簡単に取得できましたが、今回は居住証明書と同じ宿舎の「宿舎登記書」と写真を登録する「云南省外国人签证数相片采集回执」が必要で、更に「出入境管理局境外人员办证大厅」に出頭して、3週間かかります。どうも面倒です。



昆明市の大学は殆ど中心部から郊外の学園都市「呈贡」に移転し、従来のキャンパスは大学院と留学生だけになっています。バスで2時間ぐらいかかり不便極まりない状況でしたが、市の中心部と「呈贡」を結ぶ地下鉄がやっと一部開通しましたので、少し便利になりました。私も早速、師範大学の日本語学科の学生を紹介してもらい、行き来して相互学習をすることとしました。地下鉄は7路線の計画がありますが、全線開通は5年先です。空港路線も未だ3分の1の開通状況です。市内の移動はやはりバス頼りです。

また、昆明の様子を報告します。

再見!


2015年3月22日

長尾圭介



by zuixihuan | 2015-04-05 09:50 | 雲南だより